「吹き付け断熱の仕事は稼げると聞いたけど、デメリットも多そうで怖い」
「体に悪い、きつい、という噂は本当なのか?」
これから手に職をつけようと考えている方にとって、その仕事の「負の側面」を知っておくことは非常に重要です。良いことばかり並べ立てる求人広告を鵜呑みにせず、リスクを理解した上で選ばなければ、入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することになるからです。
私は建設業界の採用に関わる中で、多くの職人さんと接してきました。結論から申し上げますと、吹き付け断熱の仕事には確かに明確なデメリットが存在します。しかし、それは「絶対に避けるべき危険」ではなく、「プロとして対策すれば乗り越えられる壁」です。
この記事では、現役の職人たちが実際に感じている「3大デメリット」と、それでも彼らがこの仕事を辞めずに続けている「納得の理由」について、包み隠さずお伝えします。
■ 求人票には書かれない「吹き付け断熱」の3大デメリット

まず、皆さんが一番知りたいであろう「きつい部分」を単刀直入にお話しします。吹き付け断熱の現場で、初心者が最初に直面する壁は主に以下の3つです。
・ 1. 真夏の現場における「暑さ」と「蒸れ」
これが最大のデメリットと言っても過言ではありません。
断熱材(ウレタンフォーム)は、衣服や肌に付着すると強力に接着し、なかなか取れません。そのため、作業中は夏場であっても隙間のない「防護服」と「フルフェイスマスク」を着用する必要があります。
閉め切った屋内や屋根裏で、通気性のない服を着て作業をするわけですから、サウナの中にいるような状態になります。特に体力のないうちは、この暑さに慣れるまでが一番の試練となるでしょう。
・ 2. 独特な「作業姿勢」と「閉塞感」
吹き付け作業は、常に広い場所で行うわけではありません。天井裏や床下など、狭いスペースに入り込んで作業をすることもあります。
中腰や見上げの姿勢を長時間キープする必要があるため、慣れるまでは腰や首に負担がかかります。また、マスク越しの呼吸や狭い空間が苦手な方にとっては、精神的なストレス(閉塞感)を感じる場面もあるかもしれません。
・ 3. 「汚れ」に対する神経質な管理
先ほども触れましたが、ウレタンは一度髪の毛や肌につくと、数日間は取れません。
そのため、トイレ休憩や食事の際にも、汚れを広げないように細心の注意を払う必要があります。「仕事終わりのデートにそのまま行けるか」と言われれば、正直なところシャワーを浴びて着替えないと厳しいでしょう。この「汚れやすさ」を面倒だと感じる人には、大きなデメリットとなります。
目次
- 求人票には書かれない「吹き付け断熱」の3大デメリット
- なぜデメリットがあっても「人が集まる」のか?
- そのデメリット、「会社選び」で解決できませんか?
- デメリットを最小限にする「安全対策」と「教育」の重要性
- 岡山・扇断熱工業が考える「職人が働きやすい環境」とは
- リスクを理解した上で飛び込むあなたを、プロの職人に育てます
■ なぜデメリットがあっても「人が集まる」のか?

ここまで読むと「やっぱりやめておこうかな」と思ったかもしれません。
しかし、不思議なことに、これだけのデメリットがありながらも、吹き付け断熱の職人は業界内でも定着率が高く、長く続けている人が多いのです。なぜでしょうか?
それは、デメリットを補って余りある「強力なメリット」があるからです。
・ 1. デメリットがあるからこそ「単価が高い」
「きつい仕事」や「誰でもできるわけではない仕事」は、必然的に給与が高くなります。
快適なエアコンの効いた部屋での軽作業で、高収入を得ることは不可能です。吹き付け断熱の職人は、暑さや汚れというリスクを引き受ける代償として、一般的な建設作業員よりも高い日当や月給を得ています。「短期間でガッツリ稼ぎたい」「家族を養うために収入を上げたい」という明確な目的がある人にとっては、このデメリットは「高収入のための必要経費」と割り切れるものです。
・ 2. ライバルが少なく「食いっぱぐれない」
AIやロボットの参入が難しい分野であることも大きな理由です。
複雑な形状の建物に合わせて、現場で瞬時に判断し、均一に断熱材を吹き付ける技術は、まさに職人芸です。参入障壁(デメリット)があるおかげで、安易に人が増えすぎず、技術を持った職人の価値が守られています。一度技術を身につければ、不況になっても仕事に困ることはまずありません。
・ 3. 目に見える「圧倒的な達成感」
作業自体は過酷ですが、仕上がった時の美しさは格別です。
柱と柱の間がきれいに埋まり、真っ白な断熱材で覆われた空間を見た瞬間、「俺がやったんだ」という強い達成感を得られます。また、自分が施工した建物が冬暖かく、夏涼しい環境になることで、お客様から直接感謝されることも多く、それがモチベーションに繋がっています。
■ そのデメリット、「会社選び」で解決できませんか?

実は、最初に挙げた3つのデメリットのうち、いくつかは「会社選び」を間違えなければ、大幅に軽減できることをご存知でしょうか?
・ 「暑さ」は装備と休憩でコントロールできる
「暑いのは仕方ない」と諦めている会社と、「どうすれば少しでも快適にできるか」を考えている会社では、天と地ほどの差があります。
空調服(ファン付きウェア)の支給、送風機の設置、そして何より「無理をさせない休憩ルール」。これらが徹底されている現場であれば、熱中症のリスクは限りなく低くなります。きついのは「対策をしていない現場」であって、仕事そのもののせいだけではありません。
・ 「健康不安」は安全管理への投資次第
「体に悪い」というイメージも、適切な防護マスクとフィルター交換の頻度を守っていれば、健康被害は防げます。
デメリットが「致命的なリスク」になるか、「管理されたリスク」になるかは、会社が安全装備にどれだけコストをかけているかで決まります。消耗品をケチる会社に入ってしまうことこそが、本当の意味での「最大のデメリット」なのです。
では、具体的にどのような基準で会社を選べば、これらのデメリットを最小限に抑えて働くことができるのでしょうか?
■ デメリットを最小限にする「安全対策」と「教育」の重要性

「きつい仕事」を「続けられる仕事」に変えるためには、会社側のバックアップが不可欠です。
もしあなたが求人を探すなら、面接やホームページで以下のポイントを確認してください。これらが整っていない会社は、デメリットを個人の根性論で乗り切らせようとする可能性が高いため注意が必要です。
・ 「安全装備」は会社が全額負担してくれるか
防護服やマスクのフィルターは消耗品です。これを「自己負担」にしている会社や、交換頻度を制限している会社は避けるべきです。
優良な会社であれば、高性能なマスクや、作業効率の良い最新の防護服を会社経費で惜しみなく支給します。これは単なる福利厚生ではなく、職人が良いパフォーマンスを発揮するための「必要な投資」だと理解しているからです。
・ 「休憩」と「現場環境」への配慮があるか
特に夏場の吹き付け作業では、連続作業時間に限界があります。
「1時間作業したら必ず休憩を取る」「現場にスポットクーラーや送風機を持ち込む」といったルールや設備投資があるかどうかが重要です。精神論で「休まずやれ」という現場は、もはや時代遅れであり、あなたの健康を害するリスクしかありません。
・ 「見て覚えろ」ではなく「教育期間」があるか
未経験者にとって、いきなり現場で放置されることは精神的に大きなデメリットです。
「最初はできなくて当たり前」という前提で、道具の使い方から安全管理までを教える期間(試用期間など)が設けられているかを確認しましょう。教育体制があるということは、会社が「あなたを長期的に育てる意思がある」という証明でもあります。
■ 岡山・扇断熱工業が考える「職人が働きやすい環境」とは

私たち「扇断熱工業」は、岡山県を中心に中国・四国地方で断熱工事を行っています。
この仕事の厳しさを誰よりも知っているからこそ、社員が不要なストレスを感じず、技術向上に集中できる環境づくりを最優先に考えています。
・ 質の高い装備と、徹底した現場管理
扇断熱工業では、職人の安全を守るためのコストを惜しみません。
現場の状況に合わせた最適な防護服やマスクを支給し、常に清潔で安全な状態で作業ができるようにしています。また、私たちが請け負う現場は、ビルや病院、倉庫などの新築工事が中心です。大手ゼネコンや管理のしっかりした現場が多いため、安全基準が曖昧な無法地帯のような環境で作業することはありません。
・ マンツーマン指導で「精神的なきつさ」をフォロー
未経験の方が入社した場合、最初の1ヶ月(試用期間)は先輩職人がマンツーマンで指導します。
「何をしていいか分からない」という不安をなくし、道具の名前から防護服の着方、安全な身のこなし方まで、親身になって指導します。技術的な難しさは確かにありますが、孤独に悩むことがないようチーム全体でサポートする体制が整っています。
・ 直行直帰もOK。メリハリのある働き方
無駄な拘束時間を減らすため、現場によっては直行直帰も可能です。
残業は月平均10時間程度に抑え、日曜日はしっかり休む。「稼ぐ時は稼ぎ、休む時は休む」。このメリハリが、集中力を維持し、質の高い仕事をするために必要だと考えています。
▼ 詳しい募集要項や福利厚生はこちらからご確認ください
■ リスクを理解した上で飛び込むあなたを、プロの職人に育てます
ここまで、吹き付け断熱のデメリットについて正直にお話ししてきました。
「楽な仕事ではない」ということは、十分にご理解いただけたかと思います。しかし、それでもなお、「手に職をつけて稼ぎたい」「自分の技術で生きていきたい」と思ったのなら、あなたは職人としての素質があります。
・ 学歴・経験不問。必要なのは「覚悟」だけ
扇断熱工業では、学歴(中卒・高卒OK)も過去の経験も問いません。
この仕事のリスクを知った上で、それでも挑戦したいという意欲がある方を歓迎します。最初は暑さや汚れに戸惑うこともあるでしょう。しかし、それを乗り越えるためのサポートは私たちが全力で行います。
・ 資格取得支援で、あなたの価値を高めます
入社後は、熱絶縁施工技能士や高所作業車、職長などの資格取得を支援します。
技術と資格を身につければ、デメリットだらけに見えたこの仕事が、あなたと家族を守る「最強の武器」に変わります。日給9,000円からのスタートですが、頑張れば月収30万円以上も現実に手が届く環境です。
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まずは一度、お問い合わせください。あなたの不安を一つひとつ解消してから、スタートを切りましょう。
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